※記事内のリンクには広告が含まれています。
オンラインゲームをプレイしていて「ラグい」「反応が遅い」と感じたことはありませんか?
その原因はもしかしたら「ping値」にあるかもしれません。
今回は、ゲーマーなら必ず知っておきたいping値について、基礎知識から具体的な改善方法まで詳しく解説していきます。

【監修・執筆者】ゲームPCラボ管理人
KUL
当時ハマっていたMMOが好きすぎてそのまま運営会社に就職、その後ゲーム内イベントの企画やデバッグ・GMなどを担当していました。今は業界から離れてしまったもののゲーム好きなのはずっと変わらず。
社会人になりたての頃に何もわからないまま購入したゲーミングPCで失敗…。最近周囲でゲーミングPCを検討する人が増えてきたこともあり、自分と同じ失敗をしてほしくないという思いからこの「ゲームPCラボ」を立ち上げました。

【執筆者】ゲームPCラボ ライター
ABYSS爺
駆け出しのフリーライターとして、ゲーム関連の記事を中心に執筆しております。
ゲームはジャンル問わず幅広く遊んでいますが、特にFPS・SRPG・ARPGが好きです。
最近はGALLERIAのゲーミングノートPCを愛用しています。
よろしくお願いいたします。
AMD製の良コスパGPU「Radeon RX 9060XT 16GB」を採用した、いまイチ押しのおすすめモデル! 水冷CPUクーラー装備で、排熱効率にも気を使ったPC。
CPUには「Ryzen 7 5700」を採用し、フルHDならほとんどのゲームを遊び切れる十分な性能。ゲーミングPC初心者にもおすすめの一台です!

ここからはping値の改善方法について紹介していきます。
解決策①:有線接続への切り替え
繰り返しになりますが、まずWiFi接続を有線接続に変更しましょう。それだけでping値を5~20ms程度改善できることがあります。
無線接続はどうしても機器間にある物体や家電製品から発せられる電磁波によって通信が阻害されてしまうことがあります。詳しくは下記の記事にも記載しているので気になる方はこちらも合わせてご覧ください。
解決策②:回線・プロバイダーの見直し
現在の通信環境で改善が難しい場合は、根本的な見直しも検討しましょう。
集合住宅の方はまず他の住民と回線がかぶらない個別回線の検討をおすすめします。巷では「◯◯は遅い」「◯◯にしたら速くなった」という話がよく流れていますが、プロバイダを変えるだけでは必ずしも回線速度は改善しません。回線を変えたところで、大元の回線を他の住民と共有していたら意味がないためです。
重要なのは周辺の住民の通信環境に左右されない通信環境の構築です。賃貸の場合は大家さんや管理会社の許可が必要になりますが、自分専用の個別回線を引くのが最も確実な通信環境の改善策というのは覚えておきましょう。
また、先ほどプロバイダの変更は必ずしも改善しないと言いましたが、ゲーミング用途に特化したNURO光やGaming+などのプロバイダに関しては選択の余地はあるかもしれません。こういったプロバイダは個別回線とまではいかないものの専用の回線を用意していることが多いため、同じ集合住宅内に契約者が集中していなければ速度を維持できる可能性も高いです。
解決策③:VPNの使用
先にも説明した通り、海外サーバーのping値の高い原因は物理的な距離だけでなく「中継点」にあることもあります。VPNはこのうちの「中継点」に問題がある場合に効果が高い解決策です。
特にゲーム向けのVPNを提供しているサービスは通常のルートとは異なり、より通信が安定しているルートを選定してくれることが多いため、ping値の改善も期待できます。
たとえば「GearUP」というVPNサービスはまさにそういった機能を提供しているそうで、こちらは「APEX」や「タルコフ」、「LoL」などの有名タイトルから「Delta Force」や「Strinva」といった比較的新しいタイトルまで、ゲームごとにネットワークの最適化を行ってくれるとのこと。

⇩公式サイトはこちら⇩
料金プランは以下のような感じで、12ヶ月プランのみ3日間の無料体験がついてきます。
1ヶ月プラン | 9.9ドル(約1400円) |
3ヶ月プラン | 23.97ドル(約3400円) |
12ヶ月プラン | 48.99ドル(約6800円) |
ちなみに「12ヶ月プランのみ」というのは、3日間の無料期間が終わるまでにキャンセルしないとそのまま12ヶ月分の課金が始まるということを意味しています。もし無料期間中に何かイメージが違った場合は必ず無料期間中のキャンセルをお忘れなく。

もし気に入って有料プランに入る場合は、割引クーポンをもらったので支払い画面で GEARUP10 と入力してみてください。どのプランも10%OFFになります!
ちなみにVPNを使用したゲームへのアクセスを利用規約で禁止しているゲームもあります。VPNの利用はあくまでも利用規約を確認した上で、規約に反しない範囲というのが大前提となります。また、ping値を下げるのにも限度があるため、VPNを使用すれば必ずping値が下がるというわけではないことにも注意が必要です。

特に特定の国だけにサービスを提供しているゲームなどはVPNで接続すると即BAN対象になることもあります。何度も言いますが、必ず規約の確認はしておきましょう。

「回線速度は速いのにゲームがラグい」という経験ありませんか? その原因がping値です。重要な指標なので、ゲーマーなら必須知識として覚えておきましょう。
「データの往復にかかる時間」を表す数値
ping値とは、あなたのデバイスからゲームサーバーまでデータが往復するのにかかる時間(サーバーからの応答速度)を表す数値です。
単位は「ms(ミリ秒)」で表示され、数値が小さいほど通信が速く、ゲーム内での反応速度が良くなります。
ping値は「Packet Internet Groper」の略で、元々はネットワーク管理者がネットワーク接続の状態を確認するために使用していたコマンドから名前が付けられました。現在では、オンラインゲームのパフォーマンスを測る最も重要な指標の一つとなっています。
ちなみによく混同されがちですが、ping値は帯域幅(ダウンロード速度・アップロード速度)とは別の概念です。

例えば、光回線で帯域幅1Gbpsの高速通信を契約していても、ping値が高いとゲーム内でラグを感じることになります。特にFPSやMOBA、格闘ゲームなど、瞬間的な判断が重要なゲームでは、帯域幅よりもping値の方がはるかに重要な要素となります。

FPSで自分だけpingが高いと、撃った弾が敵をすり抜けるように見えたり、照準がしっかり敵を追いかけられなくなったりします。対人ゲームにおいてpingが高い環境はとにかく不利になります。
ping値はどれくらいを目指すべき?
反応速度が命となるFPSや格闘ゲームなどは「10ms以下」が理想です。
具体的にping値を具体的な数値で見てみましょう。
- どんなゲームジャンルでも最高のパフォーマンスを発揮
- 競技シーンやeスポーツ会場の運営で求められる水準
- 一般的なオンラインゲームで快適にプレイ可能
- FPSや格闘ゲームなら最低限このあたりを維持したい
- ゲームによってプレイ中にラグを感じることが増えてくる
- ターンベースのゲームやパズルゲームなら問題ないケースも多い
- 対人系のゲームは厳しくなってくる
- 明らかなラグを感じる
- プレイは可能だが、競技性は期待できない
- 通信環境の見直しを推奨

基本的にはどんなゲームであってもできれば「20ms以下」を目指したいです。これくらいの水準が維持できればそこまでラグを感じることもなさそう。
今回は2種類の確認方法を紹介します。
「Fast.com」を用いた確認方法
Netflixが提供するFast.comは、最もシンプルで使いやすいping値測定ツールの一つです。
実際の使用手順は下記のとおりです。
- ブラウザでFast.comにアクセス
- 自動的に測定が開始されます
- 「詳細を表示」ボタンをクリック
- 「レイテンシ」の項目でping値を確認
実際に使ってみると下のような結果画面が表示されます。「詳細を表示」ボタンを押したあとの画面です。

「レイテンシ」の下に「アンロード済み」と「ロード済み」の2種類の項目が表示されていますが、このうちの「アンロード済み」がping値の計測結果を表しています。

今回のFast.comの計測結果によるとping値は5msだったので、私の環境の応答速度はかなり速いようです。
「アンロード済み」とは、デバイス1台を想定した場合のping値のことです。
一方、「ロード済み」は、例えば家族が同じ回線を使って映画を見ている場合等、他の使用者がいる場合の想定ping値を表した数値です。
「コマンドプロンプト」での確認方法
Windowsユーザーなら、コマンドプロンプトを使って特定のサーバーへのping値を直接測定することもできます。
実際の使用手順は下記のとおりです。
- [Windowsキー + R ]で「ファイル名を指定して実行」を起動
- cmdと入力してエンターキー
- 立ち上がったコマンドプロンプトに ping google.com と入力してエンターキー
- 最終行の表示でping値を確認

「ping google.com」というコマンドは、デバイスとgoogle.comのサーバー間におけるping値を計測するコマンドです。
実際に計測してみた結果が下のとおりです。


最終行を見ると「最小 = 6ms、最大 = 8ms、平均 = 6ms」と表示されています。この環境だと「非常に快適」にゲームが遊べそうです。
ping値が悪化する主な原因には下記のようなものがあります。
- デバイスとサーバーの物理的な距離が遠い
- デバイスとサーバーの間の中継点が多い
- 帯域の混雑と輻輳
- インターネット接続の種類による影響
詳しく見ていきましょう。
原因①:デバイスとサーバーの物理的な距離が遠い

最も基本的な要因は、PC等の使用デバイスの場所からゲームサーバーまでの物理的な距離です。
日本国内や韓国くらいであればさほど気になりませんが、距離が離れすぎているといくら「光速」の光回線といえども遅延が生じます。具体的には、たとえば東京からアメリカの西海岸サーバーに接続した場合、ping値は「110~180ms程度」になると言われています。
基本的にこの物理的な距離による遅延はVPN等のツールでも埋めることができません。理由は単純で、今の技術ではデータの通信速度は光の速さを超えることができないためです。海外サーバーでプレイする場合は、この物理的制約を理解しておくことが重要です。

VPNツールなどによるping値の改善はあくまでも「光速」を超えない範囲にとどまるという点には注意です。一方で、ping値が高いのが次の理由による場合は改善の余地アリ。
原因②:デバイスとサーバーの間の中継点が多い

間に挟まっている中継点が多いほどping値が上がる可能性があります。
もっと正確に言うと、この中継点の回線の質によって遅延が増える可能性があります。
基本的に「データ」は物流における「荷物」と同じで、直接手に入れられるケースはほとんどありません。「荷物」が色々な業者の倉庫や配送車を経由して届けられるように、インターネット上のデータも様々な場所を中継して私たちのデバイスに届けられています。
たとえば東京にあるデバイスからシンガポールのサーバーにアクセスする場合、シンガポールのサーバーから発信されたデータは、途中にいくつもの中継点(プロバイダ)を挟んで最終的に自分のデバイスに届けられています。この中継点の1箇所にでも問題があると、ping値は上昇してしまいます。
この問題は、物理的な距離によるping値の上昇よりも悪い影響を及ぼすことが結構あります。たとえば東南アジアや中国の一部地域など、距離にするとアメリカよりも近いはずなのになぜかアメリカとの通信よりもping値が高くなってしまったりなど…。
こういった中継点に原因があるケースの場合はVPNツールによってping値が改善できることもあります。

VPNツールによって中継点のルートを適切な形に変えられると通信がスムーズになることも。ただ、もちろんこれにも限界はあります。
原因③:帯域の混雑と輻輳
前の2つは主に海外サーバーに接続する際に発生しやすい問題ですが、ここからは比較的身近な場所にある問題です。
インターネット回線やプロバイダーのネットワークが混雑すると、ping値が悪化することもあるので注意が必要です。
時間帯としては、平日夜間(19:00-24:00)は一般的に混雑が起こりやすい時間帯となります。理由はシンプルで、最も娯楽でインターネットが使われる時間帯のためです。オンラインゲームでもこの時間帯がアクセス数の一番伸びやすい時間帯です。
また、マンション型の光回線(VDSL)は住民で帯域を共有するため、ping値の上昇にも影響することがあります。

ちなみに私の家もマンション型。遅延はそこまで大きくありませんが、帯域幅は100Mbpsで、日によっては10Mbps台にまで下がることもあります……。
原因④:インターネット接続の種類による影響
かなり基本的な話になりますが、接続方式によってもping値は変わります。
昔ほど大きな差はなくなってきていますが、それでも依然としてやはり有線接続は無線接続に勝ります。WiFiや携帯回線でゲームを遊んでいて遅延が気になる方はまず有線接続に切り替えましょう。

対人ゲームでWiFi接続のプレイヤーが嫌われがちな理由もここにあります
ping値は、オンラインゲームを快適にプレイするために最も重要な要素の一つです。特に競技性の高いゲームでは、数ミリ秒の差が勝敗を分けることもあります。
本記事で紹介した改善方法を段階的に試すことで、多くの場合でping値の改善が期待できます。まずは簡単にできる有線接続への変更や、デバイスの各種設定の変更から始めて、必要に応じてより本格的な対策を検討してください。
最も重要なことは、現在の環境を正確に把握し、自分のプレイスタイルに合った最適な環境を構築することです。定期的にping値を測定し、常に最高のゲーミング体験を追求していきましょう。
CPUには「Ryzen 7 5700X」、グラフィックボードには2025年時点でコスパ最強クラスの「Radeon RX 9060 XT 16GB」を採用したモデル!
なるべく安く、でもちゃんとゲームが遊べるPCなら今はこれがイチ押しです!
CPUには「Ryzen 7 7700」、グラフィックスにはハイスペックなAMD製GPU「Radeon RX 7800 XT 16GB」を搭載したモデル。
WQHD解像度・高画質まで余裕でこなせる性能で、PCのスペックでしばらく悩みたくない方はこちらのモデルもおすすめ!
PC本体とゲームに必要な周辺機器を合わせた計5点セットのモデル。周辺機器を揃えるとなると安くてもPC本体の他に2~3万円程度が追加でかかりますが、それらが全部いっぺんに揃います!
CPUには「Core i5-14400F」、グラフィックスには新世代GPU「GeForce RTX 5060 Ti 16GB」を搭載。最新の3Dゲームも十分に遊べるおすすめの一台です。