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今回、FRONTIER様より「FRGPLB860MB/MHW1」を貸与いただきました!
FRONTIERのゲーミングPCはこのサイトでも何度か紹介したことがありますが、実際に目の前で本物を見るのははじめて!それと同時にここまで性能の高いPCを動かすのもはじめてです…。
FRONTIERを代表するようなピラーレスフルタワーのモデル、じっくり見ていきましょう!

ゲームPCラボ管理人
KUL
当時ハマっていたMMOが好きすぎてそのまま運営会社に就職、その後ゲーム内イベントの企画やデバッグ・GMなどを担当していました。今は業界から離れてしまったもののゲーム好きなのはずっと変わらず。
社会人になりたての頃に何もわからないまま購入したゲーミングPCで失敗…。最近周囲でゲーミングPCを検討する人が増えてきたこともあり、自分と同じ失敗をしてほしくないという思いからこの「ゲームPCラボ」を立ち上げました。
【FRGPLB860MB/MHW1】のスペック・評価
CPU | Core Ultra 7 265F |
GPU | GeForce RTX 5070 Ti (16GB, ASUS製, ブラック) |
メモリ | 32GB (16GBx2, DDR5-5600) |
ストレージ | 1TB SSD (NVMe Gen4, Crucial製) |
マザーボード | B860M AYW GAMING WIFI (B860 チップセット, Micro ATX, ASUS) |
電源 | 1,000W (80PLUS PLATINUM,静音電源) |
CPUクーラー | 空冷CPUクーラー (GAMDIAS BOREAS M1-612 ARGB) |
本体サイズ (幅/奥行/高さ) | 幅(W):約230mm 高さ(H):約500mm 奥行(D):約453mm |
本体重量 | ー |
本体価格 (税込) | 314,800円 |
- とにかく高いゲーミング性能
- パーツ構成のわりに金額が安め
- 計7基の空冷ファンによる抜群の冷却性能
- LEDファンがとにかく光る!
- フルタワーなので本体サイズがかなり大きめ
- LEDファンの操作方法が複雑
ゲームPCラボ管理人の評価

予算が30万あるなら十分購入候補に入ってくるPC!
CPUには「Core Ultra 7 265F」、GPUには「GeForce RTX 5070 Ti」と、ゲーミング性能が文句なしに高いモデル。
「Core Ultra 7 265F」は「NPU」を搭載した、端的に言うと「AI PC」っぽいCPUです。
ただ、正直ゲーミングPCの場合は「NPU」の有無がパフォーマンスに影響を及ぼすことはあまり多くありません。そのため、個人的にはつねづね「NPUいる…?」と思っているのですが、それはそれとしてこのCPUはそれ自体の性能が非常に高いため、PCゲーム用途であれば問題ないどころか非常にアリな選択肢となっています。
「GeForce RTX 5070 Ti」に関してはもうあえて語る必要もないくらいの、ハイエンドに片足を突っ込んだようなGPU。
前世代の「RTX4080」と同等の性能なので、普通にゲームを遊んでいる限り「スペック足りね〜〜〜」となることはほぼほぼありません。

とはいえ、激重なゲームで「4Kでレイトレも付けて全オプション盛り盛りで!DLSSなんか使わない!」とかやったらさすがにカクつくと思います。何事にも限度はあるのだ…。
他にも1000Wのデカ電源(しかも80PLUS PLATINUM(参考記事))が搭載されていたり、空冷ファンも7基搭載されていたり、マザボも無線対応だったりと、細かいところの性能や質も高め。
ただ、詳しくは後述しますが本体サイズはかなり大きめ。デスクの上はもちろん、デスクの下に置く場合でも事前に設置場所の確認は必須です。
LEDファンの光が漏れ出るピラーレス構造

PC本体の4面の写真はこんな感じ!
とにかくファンのLEDがきれいに見えるピラーレスデザイン。前面と左側面がクリアパネルになっているため、卓上に置いても卓下においても抜群の存在感を放ちます。
実際に卓上に置いて部屋を暗くするとこんな感じ!

ここまで部屋を暗くしてゲームすることはそうそうないですが、ふわっと虹色に光るのですっごい雰囲気が出ます。
ちなみに詳しくはあとでまた触れますが、光り方や色合いも専用ソフトで調整可能です。自分の部屋のイメージや卓上のガジェット類に合わせてみるのも面白いかも。
本体上下・側面・背面の4箇所の吸排気口
先ほど紹介した側面と背面の他に上下にも吸排気口が設置されています。

特に上面はほぼ全面がメッシュ素材! 上面にはファンが付いていないので他の面と比べるとそこまで排気量は多くないですが、暖かい空気は上に上りやすいのでCPU・GPUに負荷のかかる場面ではしっかり効果が出そう。
また底面にもメッシュが付いていておそらくここが吸気口となっています。

底面のメッシュは意外とホコリが付着しがち。取り外しも取り付けも簡単なのはとても助かります。
ちなみに、一番排気量が多そうなのは右側面の排気口です。
左側面が中が見えるガラスパネルになっているので左側面を壁面につける方はいないと思いますが、かといって反対側のこちらも壁面ビタビタにはしないように注意が必要です。

ここが塞がってしまうと排熱効率はだいぶ下がってしまいそうな印象。
「FRGPLB860MB/MHW1」はCPUもGPUも性能が高いので発熱量はかなり多めです。溜まった熱をしっかり空冷ファンで排熱させきるためにも、エアフローを阻害するような配置はなるべく避けたいところ。

最低でも10~15cmくらいは壁から離して設置するのが理想です。
背面の各種ポートは標準的ながらもしっかり高機能

搭載されている背面ポートは上図の通りです。
USBは2.0が3口、5Gbpsが2口、10Gbpsが1口という構成です。転送速度は全体的に速めなので、データのやりとりが必要なデバイスには使いやすそう。ただ、あえてわがままを言うならType-Cがあるともっと良かったかもという感じではありますが……。
あとは「WiFi 6」の端子も2つ付いています。

………WiFi 6の端子ってなに?
今回私もはじめて「WiFi 6」というものを知ったのですが、どうも下図のような感じで接続するとWiFiの通信速度が早くなるらしいです。

今回このパーツもお借りしていたのですが、我が家はそもそも家に入ってきている大元の回線速度が100Mbps以下と遅めなのでこの恩恵に預かることはできませんでした。
ちなみにこの接続方法じゃなくてもWiFi通信自体は問題なく使えます。質の高い無線通信環境を整えたい方はこれを使うと良さそう。

もしかすると無線ならではの不安定さなどのデメリットがなくなったりするんですかね…ちょっとわからないですが……
各種ベンチマークソフトでゲーミング性能も確認していきます!
とはいえ「RTX5070Ti」くらいのGPUになるとほとんどのゲームは何の支障もなく遊べるので、ゲーム系のベンチマークは軒並み最高評価が出がち…。
今回はひとまず重いベンチマークとして「モンハンワイルズ」、軽めのベンチマークとして「FF14」、汎用的なベンチマークソフトとして「3DMark」の3つを試していくこととします。
モンハンワイルズ【フルHD 28380】
「FRGPLB860MB/MHW1」は「モンハンワイルズ動作確認済PC」でもあるので、まずはモンハンワイルズから見ていきましょう!

NVIDIA DLSS(クオリティモード) ×フレーム生成ON
結果はプリセット「ウルトラ」でレイトレーシングを最大でかけても平均166fpsとかなり良い成績!込み入ったフィールドや戦場でもカクつきとは無縁な高いフレームレートを叩き出しています。
「フレーム生成ONでこれならフレーム生成OFFでも余裕かも?」と思って試してみた結果が次の画像。

NVIDIA DLSS(クオリティモード) ×フレーム生成OFF
結果は平均約88fpsと上々の結果。対人要素のあるFPSは別ですが、モンハンワイルズのようなアクションゲームなら、これくらい出ていればそこまで違和感を覚えることもないと思います。
素のスペックでこれくらいいけるなら、フレーム生成OFFでそのまま遊んだっていいかもしれません。

まあ、あえてフレーム生成をOFFにする理由もないっちゃないです。OFFにすると負荷もかかりやすいので基本的にはON推奨です。
さらに、負荷のかかるWQHD解像度でもベンチマークを動かしてみました。
結果は次の通りです。画像はスライドで2枚。
WQHDにしてもレートは平均148fpsと非常に優秀な結果でした。フレーム生成OFFにするとさすがに平均77fps、込み入った場面では60fpsを割ってしまうのでWQHDで素で勝負すると少しカクつきが気になるかも。

WQHDならフレーム生成ONにしたほうが良さそう。もしくはレイトレーシングのクオリティを調整するとか。それにつけてもモンハンワイルズどんだけ重いゲームなんだって話ですね…。
FF14【フルHD 23550】
せっかくなので昔ながらのゲーマー御用達ベンチマーク「FF14」も試してみましょう。
1枚目がフルHDでの計測結果、2枚目がWQHDの計測結果です。
推奨スペックをはるかに上回っているので当然問題なく「非常に快適」。SCORE 15000以上が「非常に快適」判定になるので、おそらく解像度を4Kにしても余裕があると思います。
ただ、FF14を遊ぶために買うPCとしてはちょっとオーバースペック感は否めません。RTX4060でも「非常に快適」判定が出ると思うので、もっと重いゲームを遊ぶ方向けというのはこの結果からも見えてきます。

ちなみにRTX4070搭載の私のPCは同じ設定のフルHDで20000くらいです
3DMark【6963】
ゲーム系ではないベンチマークソフトとしてひとつ「3DMark」も試していきます。
こちらは解像度設定ができないので計測も1種類のみです。

結果は……スコア6963の平均約70fps!
と言われてもなかなかイメージしにくい方も多いと思いますので、参考までに私のPC(RTX4070搭載)のスコアも載せておきます。

「3DMark」で見るとRTX4070とRTX5070 Tiとの性能差がはっきりと表れてきます。スコアはもちろんフレームレートも30fps近く差が出ているので、さすがに映像の滑らかさにも大きな違いがありました。
これ単体ではどれくらいゲームが遊べるかはなかなか分かりづらいですが、今使っているPCとどれくらい性能の差があるのか、買い替えることでどれくらい性能が上がるのかを調べるにはうってつけのツールです。
買い替え前にはぜひ一度ご自身のPCでも試してみることをおすすめします。
実際に本モデルで色々試してみるうちにいくつか注意点が見えてきたのでそこにも触れておきます。
設置場所を事前にしっかりと確認!
本体がデカいです! 設置予定の場所にちゃんと置けるかどうかを必ず確認しましょう。特に買い替えの場合は注意が必要で、設置場所の環境によっては前のPCのようには置けない可能性もあります。
たとえば私は今のPCを下の写真のようなデスク下スペースに設置しているのですが、

「FRGPLB860MB/MHW1」はこのPCよりも横幅も高さもだいぶ大きいのでこのスペースには置けませんでした。
ちなみに私のPCはいわゆる「ミドルタワー」と呼ばれるサイズのもので、フルタワーとの大きさの違いはこれくらいあります。

見ての通り、フルタワーのPCケースは一般的なミドルタワーのゲーミングPCと比べて三回りも四回りも大きいので、「いざ実物が届いたら大きすぎて置けなかった!」なんてことのないように、サイズはしっかりと把握しておく必要があります。
また、これは初めて購入する方向けでもありますが、設置場所の奥行は数値ピッタリではなくカタログ値+10cm程度を多めに確保しておくことをおすすめします。


PCの背面が壁にビタビタになってしまうとケーブル類が窮屈になり断線しやすくなるので気をつけましょう。
LEDの色変更には「Armoury Crate」の導入が必要
ファンのLED色を変更したり、そもそも光を消したい場合は別途で「Armoury Crate」というソフトを入れる必要があります。
PCケース上部にLED操作ボタンも付いているのですが、「FRGPLB860MB/MHW1」は使用しているマザーボードの都合でこの操作ボタンは使えません。

また、これはくれぐれも注意してほしいのですが、WEBサイトには「ASROCK Polychrome Syncアプリが必要」という記載があるものの(2025年9月2日時点)、「Polychrome Sync」はうまく機能しません。
「FRGPLB860MB/MHW1」はASUS製マザーボードを搭載しているのでASUSの「Armoury Crate」が正式な対応ソフトとなります。

もしかしたら「Polychrome Sync」でも動くのかも知れませんが、私が試した感じだとそもそもマザーボードを認識してくれなかったです。競合他社製品だから当たり前っちゃ当たり前ですが。
正常に導入できると下図のような設定画面が使えるようになると思います。

もし光を消したい場合はベーシック効果の中から「ダーク(オフ)」を選択すればOK。色味や点滅パターンなど結構いろいろ設定することが出来るので、こだわりたい方はこれでうまいことやりましょう。

LEDの光り方に特にこだわりがなければわざわざ入れなくても大丈夫です。この「Armoury Crate」がまた絶妙に使い勝手が悪くて、私はちょっと苦手かも…
グラボが大きいのでSSDの増設は大変
SSDの増設は結構大変です。グラボがでっかいので増設用のM.2ソケットが隠れてしまっています。
実際にどんな感じになっているのか実物写真も交えながら見ていきましょう。
まず、本モデルのマザーボードには「B860M AYW GAMING WIFI」が使われています。下の画像はASUSの製品紹介ページにあるマザーボードの全体図です。

この図によるとM.2ソケットは2か所設置されており、そのうちの1か所(PCIe 5.0 x4 mode)には、すでに標準搭載の1TB SSDがセットされています。
実際のPC内部の写真で見てみると、下の赤枠の部分がそれにあたります。

では、もう一つのM.2ソケット(PCIe 4.0 x4 mode)はというと……

グラボがデカすぎて完全に隠れてしまっています。
本来、M.2 SSDの増設作業自体はそこまで難しいものではありません。ただ、本モデルに関してはSSDを増設する前にまずグラボを外すという作業が発生するため、作業工数が少し増えることとなります。
これもそこまで複雑な作業ではありませんが、このあたりの「機械をいじる増設作業」に不安がある方は、購入時のカスタマイズであらかじめSSDを追加しておくことも考慮しておきましょう。

標準の1TBだけではすぐに埋まってしまうので、いずれ増設する必要が出てきてしまいます。面倒であれば最初から必要経費として考えておくのもアリ。
バランスよくまとまっているモデルなのでカスタマイズせずに購入しても問題なく使えます。
ただ、予算に余裕がある方は下記カスタマイズもおすすめ。
ストレージの増設・アップグレード

追加ストレージは非常にオススメです。
先ほども少し触れましたが、ゲームをインストールしていくと1TBは案外あっさり埋まってしまいます。合計2TB以上になるように調整しておくと使い勝手が上がるのでおすすめです。私も長いこと2TB構成で運用しつづけていました。
このモデルの場合は「1TB Crusial製」が13,200円(税込)で追加できるのでそれで十分だと思います。
HDDにするかSSDにするか迷っている方はぜひ下記の記事も参考にしてみてください!
その他のカスタマイズ
その他にはCPUグリスのカスタマイズもアリだと思います。
CPUグリスもいろいろな種類がありますが、説明すると長くなるので気になる方は下記の記事へ!
その他のカスタマイズのコツについては下記の記事でもまとめているのでこちらも興味のある方はぜひ。
今回はFRONTIER様からお借りした「FRGPLB860MB/MHW1」の実機レビューを行いました。

1週間ほど使ってみましたが、金額に対して得られる性能も高く、コスパに優れたPCだったという印象です。
遊べるゲームの幅はとにかく広め。WQHD以上でゲームの画質や映像美にもこだわりたいという方にはうってつけのモデルです。
PCの存在感も販売ページ上で見ているよりもかなり強めでした。ドスパラやツクモなどのPCと比べてもかなり「ゲーミングPC」っぽい見た目で、LEDの色も自由に変えられるため、自分の部屋のインテリアと雰囲気を合わせるのもアリ。
今回の記事でこちらのモデルが気になった方はぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。
今回はここまで!あなたに合ったゲーミングPCが見つかり、あなたのゲームライフがより良いものになるよう願っています!