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ついにRTX5080・5090の搭載モデルがBTOメーカーから発売されました!
1月初旬の衝撃的な発表から期待されていたGPUですが、特にRTX5090搭載モデルに関しては発売直後に完売してしまい、注目度の高さを目の当たりにすることとなりました。
今回はそんな新世代GPUのRTX5080とRTX5090に関して、その特徴や搭載モデルを紹介していきます!
搭載モデルをすぐに知りたい方はこちらからすぐに確認できます!
CPUには高価格帯モデルにも搭載される「Core i7-14700F」、GPUには最新の3Dゲームも十二分に遊べる「RTX 4060 Ti 8GB」を搭載。20万円を切るモデルながらメモリ32GB、1TB SSDもしっかり搭載した高コスパモデルです。
ゲームPCラボ管理人
KUL
当時ハマっていたMMOが好きすぎてそのまま運営会社に就職、その後ゲーム内イベントの企画やデバッグ・GMなどを担当していました。今は業界から離れてしまったもののゲーム好きなのはずっと変わらず。
社会人になりたての頃に何もわからないまま購入したゲーミングPCで失敗…。最近周囲でゲーミングPCを検討する人が増えてきたこともあり、自分と同じ失敗をしてほしくないという思いからこの「ゲームPCラボ」を立ち上げました。
まずはRTX50シリーズの特徴について簡単に紹介します。ざっと下記の通りです。
- 最新の「DLSS4」が使用可能
- RTX5080はコア数だけならRTX4080 SUPER相当
- 「DLSS4」が使える環境では圧倒的なパフォーマンスを誇る
「そんなのはいいから早く搭載モデルを教えてくれ」という方はこちらへ!
最新の「DLSS4」が使用可能
RTX50シリーズの強みであり一番の特徴は、新技術の「NVIDIA DLSS4」が使用できること。
これまでのDLSS3は「画質を下げずに解像度を上げるアップスケール技術」と「フレーム生成」がメインの機能でしたが、DLSS4はさらに「マルチフレーム生成」が実装されることとなりました。これは1フレームあたり最大3フレームが生成できるようになる機能で、従来よりも少ない負荷でより高いフレームレートを実現できるようになりました。
なお、1フレームあたり追加で3フレームなので4倍になるのかと思いきや、従来のレンダリングと比べると最大8倍までレート数が向上するそうです。理論はわかりませんがなんかすごい。
4Kでゲームを遊ぶような人なら特にこのフレーム生成の恩恵を受けられそう。今まで60fpsくらいしか出なかったゲームでも200fps近くまで出るかもしれません。
ちなみに「DLSS4は前世代のGPUも使用できる」という情報には注意が必要です。たしかにDLSS4は前世代のGPUでも利用できることが発表されていますが、すべての機能が使えるわけではありません。
特に「マルチフレーム生成」はRTX50シリーズしか使用できない技術のため、RTX40シリーズが使えるのは通常の「フレーム生成」に限ります。また、NVIDIAのフレーム生成はAIを活用しているため、フレーム生成用のAIが搭載されていないRTX30シリーズでは引き続きDLSSの「フレーム生成」を使用することはできません。
RTX30シリーズでフレーム生成を使用したい場合は「FSR」などの別のフレーム生成技術を使うことになります。「FSRって何?」という方は↓の記事でDLSSとFSRの違いについてまとめているのでよかったらぜひご覧ください。
DLSS4が使える環境では圧倒的なパフォーマンスを誇る
まとめると「DLSS4環境ならとんでもないパワーを発揮する」ということに尽きます。
ただ、逆に言うとDLSS4が使えないタイトルだと前世代のGPUとの差はぼちぼちということでもあります。
これに関しては公式サイトで性能比較のグラフが公開されているので引用します。棒グラフの緑色がRTX5070、白がRTX4070です。
一番左の「Far Cry 6」はDLSSなしでの比較、その右の「A Plague Tale: Requiem」はDLSS3環境での比較、他はDLSS4を使用した状態での比較です(「RT」はレイトレーシングの略と思われます)。
DLSS4を使った比較では2倍以上のパフォーマンスの差が出ているのに対して、DLSS4を使用していない左の2タイトルは1.2倍程度の差に収まっています。
「RTX5070はRTX4090相当の性能がある」というセンセーショナルな文句が界隈を騒がせましたが、それはあくまでもDLSS4が利用できる場合であるということには注意が必要です。DLSS4なしなら、シリーズアップによる順当な進化という印象の性能差です。
ちなみにRTX5090はそんなことを考えないでもいいくらい高性能です。コア数もVRAMも頭ひとつ飛び抜けているのでDLSS4なしでも圧倒的なパフォーマンスが出ると思います。
コア数だけならRTX5080はRTX4080 SUPERと同等
一般的にGPUはコア数・クロック数・VRAMの容量が大きいほど高い性能を発揮できます。
そのうちのコア数に限って見ると、実は「RTX5080」は「RTX4080 SUPER」とさほど違いはありません。下図は公式サイトのデータを踏まえたイメージのグラフです。
RTX5090は圧倒的なコア数を誇るので間違いなく断トツトップなのですが、その一方でRTX5080はコア数だけで比較すると「RTX4080 SUPER」とほぼ同等の数値であることがわかります。おそらくDLSS4が使えない環境では、そこまで性能に大きな差は出ないのではないかという印象を受けます。
とはいえ、シリーズのナンバリングが変わっている以上、40シリーズとは設計や仕様が異なっているのも事実。公式の発表によると新技術による転送・処理速度が向上しているとのことで、その新技術によって同じコア数でもより高いパフォーマンスが発揮できるようになっているようです。
そのうちのひとつがDLSS4だとも思うのですが、正直なところ実際どうなるかは私も有識者のベンチマーク待ちです。
RTX5090を搭載したモデルはドスパラでいち早く発表されました。それに続いてパソコン工房やマウスコンピューターなどでRTX5080搭載モデルが続々と発表されています。
ドスパラのRTX5090モデルは総額100万円超えというとんでもない価格にも関わらずあっという間に在庫切れに…。競争率はかなり高いですが、狙っている方は定期的にサイト上で在庫を確認することをおすすめします。
GALLERIA UE9C-R59(1,099,980円)
CPUにはIntel社の「Core Ultra 9 285K」、GPUには「RTX 5090 32GB」を採用したモデル。ハイエンドの極みのような構成となっています。
物理メモリもCPU・GPUについていけるように64GBを標準搭載。ストレージもドスパラ製品としては珍しく2TBのSSDが積まれています。
その他のパーツも高級仕様。電源はRTX5090の高い消費電力にも耐えられるように1200Wの80PLUS PLATINUMの電源ユニットを搭載、マザーボードもハイクラスの「ASUS ProArt Z890-CREATOR WIFI」が使われています。これくらいの価格にもなるとどこかをケチったりしない、堅実にハイエンドな構成という印象です。
PCケースも新しくデザインされた専用のものが使われています。FRONTIERの「GHLシリーズ」のような本体前面のLEDケースファンが非常に印象的で、今までのドスパラPCの雰囲気とは一味違う、かなりスタイリッシュなビジュアルとなっています。
GALLERIA UE9C-R59-C(1,129,980円)
構成は先に紹介したモデルと同じものですが、こちらはケースファンが光らないタイプ。
スペックを細かく見比べてみたのですが先ほど紹介したモデルから変更となった点はケースファンだけのようです。こちらのケースファンはNoctua製なので、ある程度の質が保証されているというのが良い点かもしれません。
好みにもよりますが、個人的にはこれくらいの価格になったらさすがにピカピカ光らせたいので「GALLERIA UE9C-R59」の方が好きかも…。
ここからはマウスコンピューターとパソコン工房のRTX5080搭載モデルを紹介します。
G TUNE FG-A7G80(569,800円)
マウスコンピューターからはRTX5080搭載モデルがいくつか発表されています。そのうちの一つがこちら。
ゲーミング性能としては最高と名高いCPU「Ryzen 7 9800X3D」 に新世代GPU「RTX5080 16GB」を組み合わせ、非常に高いパフォーマンスを叩き出します。
ドスパラの新作とは異なりこちらはメモリは32GBですが、ストレージはしっかりと2TB SSDを搭載しています。電源も1200Wの80PLUS PLATINUMを搭載していて、電力の不安もしっかりとカバーしています。
マウスも今回のRTX50シリーズ搭載モデルに合わせてケースデザインを一新。これまでのメカメカしたマウスっぽさもしっかりと継承しながら、直線要素を取り入れることでより近未来的な印象になっています。正面のスリットから空気を取り込むエアフロー設計とのことで、実用性も兼ね備えているのだとか。
G TUNE FZ-I9G80(599,800円)
先ほどのモデルのCPUがIntel性の「Core Ultra 9 285K」に変わったモデルです。
基本的にゲーム用途なら「Ryzen 7 9800X3D」のほうが良いと思いますが、Intelが好きな方はこちらもアリです。
ちなみにマウスコンピューターはよくモニターやキーボードなどの一式セットを販売していて、これがなかなかコスパが良くいつもおすすめしているのですが、今回発表された新作モデルの一式セットに関してはおすすめできません。セットのモニターがフルHD解像度のモニターなのでせっかくのRTX5080の性能が活かし切れません。画面サイズはちょうどよくて使いやすいですが……。
もし購入するなら、PCを単体で購入してモニターは別で最低でもWQHD、できれば4Kのモニターを購入することをおすすめします。フルHDモニターと合わせるなら、このモデルではなくグレードを下げてRTX4070搭載モデルなどにした方が良いです。
LEVEL-R6B6-LCR78D-VKX(454,800円)
パソコン工房からもRTX5080搭載モデルが発売されています。
CPUにはこちらもゲーミング性能の高い「Ryzen 7 7800X3D」に「RTX5080」を組み合わせた堅実な構成。
各パーツはマウスコンピュータと比べると少し控えめ。電源ユニットは1000W 80PLUS PLATINUM認証、マザーボードはPRO B650-Sと、けっこう無難な構成。
ただ、その分RTX5080搭載モデルにも関わらず50万円切りを実現しているので、そのあたりの調整はさすがパソコン工房という印象です。ケースも「LEVEL∞」おなじみのケースで使い勝手の良さがある程度保証されている点も良いところです。
マウスコンピューターもパソコン工房もまだRTX5080搭載モデルのみの販売
2025年2月3日時点では、両社ともにRTX5080搭載モデルのみを販売しています。
RTX5090は今のところドスパラくらいでしか見ていないのと、それすらもすぐに完売してしまったので、当分はなかなか出回らないような気がしています…。
RTX5090を狙っている方は結構長い目で待つ必要があると思います。
ここまでいくつか搭載モデルを紹介してきましたが、特にはじめてゲーミングPCを購入する方の中には「とりあえず新しくて良いものが欲しい」と考えて、RTX5080・5090搭載モデルを探している方がいるかもしれません。
ただ、そういった方にまずお伝えしたいのが、
普通にゲームを遊ぶだけならこんなにハイスペックのPCは不要!
ということです。主な理由は次の通りです。
- 15〜25万円程度がゲーミングPCの一般的な相場
- 一般ゲーマーには明らかにオーバースペックな性能
- RTX4070~4070 Ti程度のグラボがあればほとんどのゲームは不自由なく遊べる
それぞれ詳しく解説していきます。
15〜25万円程度がゲーミングPCの一般的な相場
今の主流のゲーミングPCは15〜25万円程度のものが多く、実際によく売れるモデルもおおむねそれくらいの価格帯のものとなっています。
そんな中で50万円超えのPCというのは、ただでさえ高価なゲーミングPCの中でもとびきり高額な部類と言えます。ましてや100万円超えというのはもはや冗談かと思うくらいの金額…。
ゲーミングPC紹介サイトを運営してる私でも20万円くらいのPCです。20万のものでもPCゲームを遊んでて困ったことはほぼないです。
一般的に、普通のゲーマーなら予算10〜20万円もしくは20万円台前半のものを選べば十分満足できる性能のものが手に入ります。こだわりのあるコアなゲーマーや、ハイスペックPCが必要なゲーム配信者でも予算30〜40万円のもので十分。
よほどお金に余裕があれば止めはしないですが、50万円を超えるようなものはほぼ間違いなく性能を持て余すことになるので、初心者の方にはおすすめできません。
一般的なフルHD環境で遊ぶならオーバースペック
一般的なフルHDモニターでゲームを遊ぶ方にはかなりのオーバースペックです。
すでに4Kモニターを使っている方や、PCと合わせて新しく4Kモニターを購入する予定のある方であれば、性能を十分に引き出せるので選択肢としてはアリです。
ただ、遊びたいゲームがAPEXやVALORANTなどのFPS・TPSの場合、そもそもそんなに高解像度である必要がないので微妙かも…オープンワールド系のゲームを遊びたい方とは相性が良いかもしれません。
ちなみに「「フルHD」だの「4K」だの何言ってるかよくわからん」という方は下記の記事で「解像度」についても解説しているのでぜひご覧ください。
RTX4060 Ti ~4070程度のグラボがあればほとんどのゲームは不自由なく遊べる
2025年2月時点では、ゲームを遊ぶのにRTX5080やRTX5090ほどの性能は不要です。
フルHDなら「RTX4060 Ti」や「RTX4070」があれば十分で、それ以上は「ゲーム配信をしたい」「VTuberになりたい」「VRChatで大人数のワールドに行きたい」などの明確な目的がある人向けのPCです。
大は小を兼ねるという言葉も確かに一理あるのですが、ゲーミングPCに限っては「ムダに大きいだけ」になる可能性もあるため、あまりにもオーバースペックなモデルは考えものです。
ちなみに私はRTX4070を搭載したモデルを使っています。フルHDよりも解像度の高いWQHDモニターで遊んでいますが今のところ困ったことはないです。
ドスパラやマウスでは、購入直前にパーツの増設やアップグレードを行うカスタマイズが可能です。
もちろん本体購入後に自分で安いパーツをPCに組み込むことも可能ですが、慣れないうちは店舗側で組み込んでくれる事前カスタマイズを利用することをおすすめします。
特に物理メモリやストレージなどは後で不足すると困ってしまうので、事前によく検討するようにしましょう。
今回は新たに発売されたRTX5080・RTX5090搭載のBTOパソコンを紹介しました。
新世代GPUということもあり、なかなか高価格帯のモデルが並ぶ結果となりました。近いうちに発表されるであろうRTX5070はおそらくもう少しお手頃な価格になるとは思いますが、いずれにしても当面の間はまだRTX40シリーズが主流のままになるのではないかと思います。
RTX5070が発売されたらまた改めて詳細をまとめていこうと思っています。
ちなみにRTX5070に関しては下記の記事でも触れているので、もしよければこちらも合わせてご覧ください!
CPUにはハイクラスモデルではおなじみ「Core i7-14700F」、グラフィックスには「RTX 4070 Ti SUPER 」と、WQHDはもちろん、4Kでのプレイも視野に入るほどハイスペックな構成!
30万円を超えるため予算に余裕のある方向けではあるものの、コスパも非常に良くまとまっており、性能の良いゲーミングPCが欲しい方には一番おすすめできるモデルです。
CPUには「Ryzen 7 5700X」、グラフィックスにはベーシックな「GeForce RTX 4060」を搭載したモデル。
メモリ32GB・1TB SSDも搭載しながら約17万円というコスパの良さが魅力的!はじめてのゲーミングPCにおすすめの一台です。
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CPUには「Core i5-14400F」、グラフィックスには「GeForce RTX 4060 Ti」を搭載。最新の3Dゲームも十分に遊べるスペックです。