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ひとくちに不具合と言っても種類がたくさんあり、その症状の原因となるものもさまざまあります。
たとえばオブジェクトの読み込み遅延、テクスチャの不自然な粗さなどはPCのスペック不足に原因があることも多いですが、画面のオブジェクトが荒ぶっていたり、急にゲームが落ちたりなどはGPUのドライバーやゲームデータ自体に問題があることも。
そんな不具合の解消に役立つテクニックや動作が重い場合の解決策などを紹介していきます。

ゲームPCラボ管理人
KUL
当時ハマっていたMMOが好きすぎてそのまま運営会社に就職、その後ゲーム内イベントの企画やデバッグ・GMなどを担当していました。今は業界から離れてしまったもののゲーム好きなのはずっと変わらず。
社会人になりたての頃に何もわからないまま購入したゲーミングPCで失敗…。最近周囲でゲーミングPCを検討する人が増えてきたこともあり、自分と同じ失敗をしてほしくないという思いからこの「ゲームPCラボ」を立ち上げました。
CPUには高価格帯モデルにも搭載される「Core i7-14700F」、GPUには最新の3Dゲームも十二分に遊べる「RTX 4060 Ti 8GB」を搭載。20万円を切るモデルながらメモリ32GB、1TB SSDもしっかり搭載した高コスパモデルです。

そもそも動作環境を満たしているかを確認
まず大前提として、使っているPCが動作環境を満たしているかを必ず確認しましょう。
モンハンワイルズはこれまでの一般的なPCゲームと比べると段違いに動作の重いゲームです。これまで他のゲームでは問題なく遊べていたPCでも、モンハンワイルズを動かすには性能が足りないというケースもよくあります。
そもそもスペックが足りていない場合や、動作環境ギリギリの場合は何かしらのそれ以上の大幅な改善は見込めないと考えた方が良いかもしれません。
動作環境はこちらのページで案内しています。公式推奨スペックとゲームPCラボ推奨スペックの2種類がありますが、より快適に遊ぶには後者のスペックがおすすめです。

あとでまた触れますが、スペックが足りない場合は基本的に買い替えがおすすめです。
PC本体の再起動
PCで不具合が起こった際、まず一番簡単に試せるのがこのPC本体の再起動。
こういうサイトを運営していることもありPCに何か不具合があると相談されることも多いのですが、「とりあえず再起動してみて」というアドバイスをすることが結構あります。
特に「ゲームがうまく起動できない」というような、ゲーム内のバグではなくクライアントの起動などのゲームに入る前の時点で問題が起こっている場合は、これで解決することがよくあります。

「とりあえず再起動」はパソコン以外でも機械が関わるものならだいたい通用するテクニックです
Windowsアップデートの適用
Windowsのアップデートもしっかりと適用しておきましょう。
Windows11の場合は下記の順番でアップデートの確認ができます。
[スタート]→[設定]→[更新とセキュリティ]→[Windows Update]
ただ、Windowsのバージョンに関してはよほどアップデートを放置していない限りゲームの動作にまで問題が起こるのは稀です。バージョンが1つ遅れている程度なら、開発会社の開発環境やテスト環境のPCとそこまで変わらないでしょうしね…。
どちらかというとこれもやはりアップデート適用後の「再起動」の工程に意味があるような気がします。とはいえ、セキュリティの観点からもOSのバージョンをなるべく最新に近いものにしておいた方がいいのは言うまでもありません。

ただ、最近のWindowsは不具合が怖いからすぐに最新バージョンにアップデートしない方がいいという論調もあります。このアプデするしない問題はどちらをとっても一長一短といった感じ…。
グラフィックボードのドライバーの更新
グラフィックボードのドライバーの更新も重要です。
自分が使っているグラフィックボード(正確にはGPU)の公式サイトでアップデートを確認しましょう。
NVIDIA製であれば、GeForce Experienceをインストールしておくと自動で最適なドライバーを提案してくれるので、今後のアップデートも簡単になります。
AMD製の場合は公式サイトから最新のドライバーがダウンロード可能です。私はこれまでAMDのGPUを使用したことがないのでわからないのですが、AMDにもGeForce Experienceのようなものがあるのでしょうか…。

ちなみに私も初日にワイルズの画面バグが起こっていたのですが、ドライバが少し古かったようで更新をかけたら直りました。これも比較的カンタンにできるので試しておいて損はなし!
ゲームファイルの整合性の確認
リリースして間もないのでゲームファイルが壊れるケースはあまり多くないと思いますが、Steamからゲームファイルの整合性の確認も試してみる価値はあります。
確認の手順は下記の通りです。
Steamを起動→[ライブラリ]→[Monster Hunter Wilds]を右クリック→[プロパティ]→[インストール済みファイル]→[ゲームファイルの整合性を確認]
少し時間がかかりますが、ゲームデータに破損したファイルがないかを確認してくれます。

意外とこれで直るケースも。直近だと私は「Path of Exile2」が開始直後にさっそく画面がおかしくなっていたのですが整合性の確認で直った覚えがあります。
ゲームのインストール先をSSDに変更する
ゲームをHDDにインストールしている場合は、SSDにインストールし直すことをおすすめします。
特にモンハンワイルズは公式サイトの推奨スペックにも「SSD(必須)」との記載があり、基本的にはSSD上でのゲームの動作を前提としています。
HDDとSSDでは転送速度に大きな違いがあります。HDDは一般的に150MB/s程度の転送速度しかありませんが、現在主流のNVMe SSDの転送速度の目安は5GB/s以上、見積もってもスピードには数十倍の差があります。

この転送速度の差が、場面転換時のロード時間や、オブジェクトの読み込み時間にもはっきりと表れてきます。
特にモンハンワイルズのようなオープンワールドのゲームはキャラクターの移動に合わせて次々とオブジェクトを読み込む必要があるため、読み込みの遅延はゲーム体験にも悪影響を及ぼします。
モンスターや地形が妙にのっぺりしていたりすることはありませんか?もしゲームデータをHDDにインストールしてしまっていた場合は、まずSSDへ再インストールしてみましょう。

ここからは動作が重い場合の改善方法について解説していきます。
この場合の改善方法は、主にソフト面からとハード面からの2つのアプローチが考えられます。
- ソフト面 = PC設定やゲーム内設定を変更することによって改善をはかる
- ハード面 = PCパーツを換装・増設することによって改善をはかる
なお、この「ソフト面」と「ハード面」の改善の違いはモンハンワイルズに限った話ではありません。
もう少し詳しく見ていきましょう。
一定以上のスペックがあるPCは「ソフト面」を改善する
すでにある程度問題なく遊べているゲームでより快適な環境を目指したいという場合は「ソフト面」の改善がおすすめです。なお、ここでいう「一定以上」や「ある程度」というのは、そのゲームの推奨スペックを満たしていることを指します。
「ソフト面」からのアプローチのメリットは、PCの機械部分に触れる必要がないという点です。下手にいじると再起不能となってしまうハード面の改善と比べてハードルも低く、一定以上のスペックを持ったPCであれば大きな改善効果も見込めます。

とはいえソフト面も深い沼まで踏み込むとPCが動かなくなる恐れが…。コマンドプロンプトを使ったり、レジストリをいじる改善には一定のリスクがあるため注意が必要です。
一方、「ソフト面」からのアプローチのデメリットは、先ほどから書いている「一定」を下回るスペックのPCだと改善効果がかなり限られるという点です。極端な話をすると、フレームレートの限界が30fpsまでのPCをどれだけいじくり回しても100fpsまで持っていくのは難しいということです。

ちなみに極端にfpsが低い映像のフレームを「フレーム生成」で増やしてもカクつきの目立つ不自然な映像になるようです。「フレーム生成」は下地となるフレームが一定数以上(一般的には60fps目安)あってはじめて恩恵を受けることができる技術なんですね。
「ソフト面」からの改善方法の一例
ソフト面での改善方法としては、たとえば下記のようなものが挙げられます。
- ゲーム内設定の画質・解像度を下げる
- 「フルスクリーンモード」にする
- 品質に関するオプションを外す
モンハンワイルズの場合はオプション画面の「GRAPHICS」もしくは「DISPLAY」に設定項目があるので、ここから該当するものを調整していきましょう。

品質に関するオプションも「GRAPHICS」内にあります。「レイトレーシング」「テクスチャ品質」「影の品質」などは負荷が大きめ。ここを下げると少し軽くなります。
また、特に「画面のカクつきをなんとかしたい」という方は下記の記事も参考にしていただくと良いかもしれません。どちらの記事もフレームレートを上げる方法について記載しています。
スペックの低いPCは「ハード面」を改善する
「ソフト面」でどうにもならない場合は「ハード面」から改善を図っていく必要があります。「ハード面」からのアプローチのメリットは、ソフト面よりも我慢が少なくて済むという点です。

なんだか急に感情的な話になってきましたが、もう少し我慢して聞いていってください。
先ほど説明した「ソフト面」によるアプローチは、どちらかというと画質を下げたりエフェクトを切ったりする「何かを抑えることによる改善」が中心でした。
一方で、「ハード面」によるアプローチは性能を底上げすることで「良い状態を達成する改善」が中心となります。コストはどうしてもかかってしまいますが、ソフト面のように画質を下げたりするトレードオフな改善ではないため、ハード面による改善の方が最終的な満足度は当然高くなります。
ただ、もちろんデメリットも。いま少し触れたコストもそうですが、「ハード面」の改善は何よりパーツの換装・増設が中心となるため、PC本体の機械部分を触らないといけません。メモリの増設程度であればそこまで難易度は高くありませんが、CPUやGPUを換装するとなるとある程度の知識も必要となってきます。

もちろんパーツに触る以上、どうしても破損や故障のリスクもあります。
「ハード面」での改善方法の一例
「ハード面」での具体的な改善方法としては下記のようなものが挙げられます。
- メモリの増設
- CPU・GPUの換装
先ほども少し触れた通り、メモリの増設はそこまで難しいものではありません。空いているソケットにパチっと埋め込む程度なので、場所さえ分かってしまえば、あとは静電気に気をつけるくらいのものです。実際にメモリの使用率を調べてみて、もしメモリが足りないようなら増設にチャレンジしてみるのもアリです。

メモリが不足しているかどうかの調べ方はこちらのページでも案内しています
ただ、CPUやGPUの換装となると話は少し変わってきます。マザーボードの対応状況やPCケースの大きさにも注意を払わないといけないため、好き勝手になんでもかんでも上位のものに付け替えられるというわけではありません。初心者の方にはかなりハードルは高めな作業となります。

私も正直CPUやGPUを換装したことはないので、ここはあまり詳しく説明できないのが苦しいところ…
どうにもならないなら「PCの買い替え」
予算があるなら、一番安心な改善方法はPCの買い替えです。
特に「PCでモンハンワイルズを遊びたいという目標」があって、でも「実際に使っているグラボはGTX10・RTX20シリーズ」という方は基本的にPCの買い替えをおすすめします。どれか特定のパーツが弱いのではなく、パーツが全体的に世代遅れとなっている可能性があるためです。

PCパーツも耐用年数があるため何年も使っていると劣化していきます。自作する方ならまだしも、そうでない方は調子が悪くなるたびに頻繁にとっかえひっかえするのは結構大変…。
ゲームPCラボではPCゲームの推奨スペックの目安を作成しており、モンハンワイルズでも当サイト独自の推奨スペックを公開しています。買い替えを検討する際にどれくらいのスペックのものを買ったら良いのか、ぜひ下記の記事も参考にしてみてください。
CPUにはハイクラスモデルにも搭載される「Core i7-14700F」、グラフィックボードにはWQHDでも満足に遊べる「Radeon RX 7800 XT 16GB」を搭載したモデル。モンハンワイルズをしっかりと楽しみ切りたい方におすすめです。

CPUには「Ryzen 7 5700X」、グラフィックスにはベーシックな「Radeon RX 7600 8GB」を搭載したモデル。
ゲーマーにはうれしい1TB SSD搭載で、色々なPCゲームを遊ぶ方でも安心!価格も約18万円と、はじめてのゲーミングPCにおすすめの一台です。
ゲームに必要な周辺機器計7点がセットになったモデル。周辺機器を揃えるとなると安くてもPC本体の他に2~3万円程度が追加でかかりますが、それらが全部いっぺんに揃います!
CPUには「Core i5-14400F」、グラフィックスには「GeForce RTX 4060 Ti」を搭載。最新の3Dゲームも十分に遊べるスペックです。