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デスクトップPCのように場所を取らず、ノートPCよりも手軽に持ち運ぶことができ、さらにゲームも楽しめるデバイスが「ミニゲーミングPC」です。
近年は性能が大幅に向上したこともあり、ゲーミング用途でミニゲーミングPCを選ぶ人が徐々に増えています。
しかし、実際に調べてみるとミニゲーミングPCには多くの種類があり、性能の違いも分かりづらいのが現状です。また、「ミニゲーミングPCはやめたほうがいい」という声もあり、コストパフォーマンスへの不安を感じる方も少なくありません。
そこで今回は、ミニゲーミングPCのメリット・デメリットや、おすすめの製品をご紹介します。

ゲームPCラボ管理人
KUL
当時ハマっていたMMOが好きすぎてそのまま運営会社に就職、その後ゲーム内イベントの企画やデバッグ・GMなどを担当していました。今は業界から離れてしまったもののゲーム好きなのはずっと変わらず。
社会人になりたての頃に何もわからないまま購入したゲーミングPCで失敗…。最近周囲でゲーミングPCを検討する人が増えてきたこともあり、自分と同じ失敗をしてほしくないという思いからこの「ゲームPCラボ」を立ち上げました。
最新GPU「RTX5060Ti 8GB」を搭載した、いまイチ押しのおすすめモデル!
CPUには「Ryzen 7 7700」を採用し、メモリとストレージもそれぞれ32GB・1TBを標準搭載しているため、大きなカスタマイズの必要もなく、初心者の方でも扱いやすいモデルです。
ミニゲーミングPCとは、非常にコンパクトなデスクトップPCのことで、Wi-Fiルーターほどの大きさのものから、手のひらに収まるサイズのものまで、さまざまなバリエーションがあります。
もともとは、デスク周りのスペースを確保するために、大きなモニターとキーボードを使って作業したいビジネス用途で利用されることが多かったミニPCですが、近年はノートPC向けのCPUや高性能なグラフィックカードを搭載したモデルが増え、ゲーミングPCとしての位置付けも徐々に確立しつつあります。
そのコンパクトさから、PCゲーマーのあいだでも密かな人気を集めています。

ミニPCの中には、ポケットに入るほど小型なものもあります。これでフル3Dゲームを快適にプレイできる時代が来たことに驚かされます。

メリット① 圧倒的なコンパクトさで場所を問わずに使える
最大の魅力は、何と言っても圧倒的な省スペース性にあります。サイズが大きいモデルでもWi-Fiルーター程度なので、デスク上に置いても邪魔にならず、作業スペースをすっきりと保てます。
VESA規格に対応したモデルであれば、モニターが同じ規格に対応している場合、PC本体を背面に取り付けることができ、デスクスペースをさらに有効活用できるのも大きな魅力です。
なお、VESA(ベサ)とは「Video Electronics Standards Association」の略称で、映像周辺機器取り付け用のネジ穴に関する国際標準規格を指します。VESA規格対応の製品同士であれば、メーカーが異なっても問題なく取り付けられます。

モニターとキーボードは別途用意しなければならないため、ノートPCのように外出先で手軽に使うことはできない点には注意が必要です。
メリット② 通常のゲーミングPCに匹敵するパワーを持つものも
超コンパクトながら、ゲーミング性能の高いデスクトップPCに匹敵するパフォーマンスを備えているのも、ミニゲーミングPCの大きな特徴のひとつです。
「Apex Legends」や「VALORANT」といった軽めのゲームはもちろん、製品によっては「モンスターハンターワイルズ」のように高いスペックを要求するタイトルも快適に動作します。
ここでいう「快適」とは60FPS以上でプレイできることを指します。つまり、大型のデスクトップPCと同じような滑らかさでゲームを楽しめるのです。また、一部の製品はHDMI2.1に対応しており、4Kや8Kでの映像出力も出来ちゃいます。

実際に調べてみて、その進化ぶりには驚かされました。ただし、はっきりとしたデメリットも存在します(汗)。
デメリット① コスパが悪く、拡張性がない
デスクトップ型のゲーミングPCと比較すると、ミニゲーミングPCは価格が高いうえに、性能も劣る場合が多く、コストパフォーマンスは正直悪いです。
実際にどの程度コストパフォーマンスに差があるのか、ミニゲーミングPC「GEEKOM AE7」と、同価格帯のデスクトップ型ゲーミングPCを比較してみましょう。
GEEKOM AE7はCPUやストレージ容量は優秀ですが、ゲーミングの要であるグラフィック性能は内蔵GPUに依存するため、かなり控えめ。「Radeon 780M」はGeForceでたとえるなら「GTX 1650」よりやや劣る程度の性能になります。
「Radeon 780M」と「RTX 3050」では、2倍近い性能差があり、遊べるゲームの種類や快適さにも大きく影響します。また、製品内部にパーツが詰め込まれているため、拡張性が低く、自分好みにカスタマイズできない点も大きなデメリットです。
さらに、ミニゲーミングPCはデスクトップPCほど冷却性能が高くないため、高負荷のゲームや動画編集、3Dレンダリングなどを行うと、パフォーマンスが低下し、PC本体に負荷がかかりダメージを与えるリスクもあります。
このように、ミニゲーミングPCはコストパフォーマンスや拡張性の面で大きなデメリットがあります。「省スペース・コンパクト性を最優先したい!」ということでなければ、10万円~20万円の大型ゲーミングPCを購入した方が、有意義なゲーミングライフを送れるでしょう。

ミニゲーミングPCは、メモリやストレージ容量の大きさでコストパフォーマンスの低さを補っている印象があります(汗)。
デメリット② 性能がわかりづらい製品も
グラフィックが内蔵GPUの場合、デスクトップ型ゲーミングPCに搭載される独立GPUとは型番が大きく異なります。このため、ゲームメーカーやSteamが公表している動作環境要件を満たしているかどうか判断しづらいという問題も。
インターネットで検索すれば「内蔵GPU(例:Radeon 780M)は独立GPU(例:GTX 1650)相当」といった性能比較情報を見つけることが出来ますが、PCの知識が乏しい初心者ユーザーにとっては、これだけでは不安を解消しきれない要素となっています。

ドスパラのように、各モデルで人気ゲームをプレイした際のFPS値を具体的に提示してくれると、購入の判断がしやすいのですが……。
「コスパが悪くてもいいから、超コンパクトでゲームが遊べるPCがほしい!」という方のために、ここからはおすすめのミニゲーミングPCを紹介していきます。
おすすめミニゲーミングPC一覧
順位 | 製品名 | 参考価格 (税込) | CPU | グラフィック | メモリ | ストレージ | サイズ (D×W×H) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
![]() | AtomMan G7 Pt | 206,980円 | Ryzen 9 7945HX | Radeon RX 7600M XT 8GB | 32GB | 1TB SSD | 268×153×60mm |
![]() | TOPGRO T1-Pro | 269,999円 | Core i9-13900H | RTX 4060 8GB | 32GB | 1TB SSD | 300×240×40mm |
![]() | GMKtec NucBox K11 | 121,999円 | Ryzen9 8945HS | Radeon 780M | 64GB | 1TB SSD | 125×132×58mm |
![]() | GEEKOM A8 Max | 94,800円 | Ryzen9 8945HS | Radeon 780M | 32GB | 1TB SSD | 135×132×46mm |
順位 | 製品名 | 参考価格 (税込) | CPU | グラフィック | メモリ | ストレージ | サイズ (D×W×H) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
![]() | GEEKOM A8 Max | 94,800円 | Ryzen9 8945HS | Radeon 780M | 32GB | 1TB SSD | 135×132×46mm |
![]() | GMKtec NucBox K11 | 121,999円 | Ryzen9 8945HS | Radeon 780M | 64GB | 1TB SSD | 125×132×58mm |
![]() | AtomMan G7 Pt | 206,980円 | Ryzen 9 7945HX | Radeon RX 7600M XT 8GB | 32GB | 1TB SSD | 268×153×60mm |
![]() | TOPGRO T1-Pro | 269,999円 | Core i9-13900H | RTX 4060 8GB | 32GB | 1TB SSD | 300×240×40mm |
AtomMan G7 Pt

【AtomMan G7 Pt】の評価

CPU | |
GPU | |
メモリ | |
価格 | |
コスパ |
CPU | Ryzen 9 7945HX |
グラフィック | Radeon RX 7600M XT 8GB |
メモリ | 32GB |
ストレージ | 1TB SSD |
サイズ(D×W×H) | 268×153×60mm |

派手なデザインと手堅い性能が特徴のミニゲーミングPC
コンパクトなゲーミングPCの中でもっともおすすめなのは、PC製品の開発・製造・販売を行う海外メーカーMINISFORUMのミニゲーミングPC「AtomMan G7 Pt」です。
本体サイズは268×153×60mmと標準的なWi-Fiルーターより少し大きい程度で、本体にはAtomManの魔方陣のようなロゴが刻まれています。このロゴはLEDライト仕様で、稼働中はランダムに発光し、本格的なゲーミングPCの雰囲気を演出します。
性能面では、CPU「Ryzen 9 7945HX」(内蔵GPU「Radeon 780M」搭載)に加え、独立したGPU「Radeon RX 7600M XT」を搭載しています。これにより「Radeon RX 7600 XT」や「GeForce RTX 4060」に匹敵する処理能力を実現。フルHDやWQHD解像度でさまざまなゲームを快適にプレイ出来ます。
TOPGRO T1-Pro

【TOPGRO T1-Pro】の評価

CPU | |
GPU | |
メモリ | |
価格 | |
コスパ |
CPU | Core i9-13900H |
グラフィック | RTX 4060 Laptop 8GB |
メモリ | 32GB |
ストレージ | 1TB SSD |
サイズ(D×W×H) | 300×240×40mm |

「RTX 4060」を搭載した、ギリギリミニなハイパワーゲーミングPC
2位は海外メーカーTOPGROの「T1-Pro」です。
本体は300×240×40mmと、ミニPCのカテゴリーとしては最大級の大きさで、ノートPC並みのサイズ感。正直ミニとは言いがたいですが、それでも一般的なデスクトップPCと比較すると、かなりの省スペース設計に仕上がっています。
最大の強みは人気の高いGPU「GeForce RTX 4060」を搭載している点です。1位の「AtomMan G7 Pt」を上回るグラフィック処理能力に加え、AIでフレームを補間生成し、描画をより滑らかにする「NVIDIA DLSS 3」技術に対応。これにより滑らかで美しい映像を見ながらゲームをプレイすることが出来ます。
Amazonの販売ページでは「黒神話:悟空」や「ウィッチャー3」のパフォーマンステスト動画が公開されており、購入前に実性能を把握できるのもありがたい点です。
GMKtec NucBox K11

【GMKtec NucBox K11】の評価

CPU | |
GPU | |
メモリ | |
価格 | |
コスパ |
CPU | Ryzen9 8945HS |
グラフィック | Radeon 780M |
メモリ | 64GB |
ストレージ | 1TB SSD |
サイズ(D×W×H) | 125×132×58mm |

カジュアルにゲームを楽しみたい人向けの超小型モデル
3位にランクインしたのは、PCパーツ及びパソコン関連製品の代理店事業を手がける株式会社リンクスインターナショナルのミニPC「GMKtec NucBox K11」です。
サイズは125×132×58mmと、ほぼ手のひらに乗るほどの大きさです。
ゲーミング性能については、CPU「Ryzen9 8945HS」に内蔵されているGPU「Radeon 780M」によってまかなわれているため、性能はかなり控えめです。
実際に本製品を使用した方のレビューによると、「Apex Legends」は最低画質で100FPS前後、最高画質で55FPS前後。「原神」は最高画質で60FPS、時には55FPS前後まで落ち込むこともあるようです。「ファイナルファンタジーXIV」のベンチマークはやや快適で平均FPSは45前後とのこと。いずれもフルHD解像度での結果になります。
このように、「Apex Legends」程度の軽いゲームであれば快適に遊べますが、ある程度負荷が高くなると快適性が損なわれる印象を受けます。あくまでコンパクトさを重視し、カジュアルにゲームプレイができれば十分という方向けの製品と言えるでしょう。
ちなみにメモリは圧巻の64GBですが、このスペックのPCで活きることはほぼないでしょう(汗)。
GEEKOM A8 Max

【GEEKOM A8 Max】の評価

CPU | |
GPU | |
メモリ | |
価格 | |
コスパ |
CPU | Ryzen9 8945HS |
グラフィック | Radeon 780M |
メモリ | 32GB |
ストレージ | 1TB SSD |
サイズ(D×W×H) | 135×132×46mm |

圧倒的な省スペース性を誇る、超お手軽ミニPC
4位は、ミニPCのグローバルブランドGEEKOMから登場した「AE7」。
117×112×49mmという手のひらに収まるほどの超コンパクトボディが魅力の一台です。
CPUには「Ryzen 9 8945HS」を搭載し、内蔵GPU「Radeon 780M」でゲームを動かします。3位で紹介した「GMKtec NucBox K11」の方が全体的なスペックはわずかに上ですが、その性能差はほとんど感じられないでしょう。
実際に本製品でゲームをプレイした方の動画によると、 「Apex Legends」は中画質設定で65FPS、「VALORANT」は最高画質設定で120FPS、「原神」は最高画質設定で60FPS、「Minecraft」は32チャンクで77FPSという結果(いずれもフルHD解像度)でした。
「GMKtec NucBox K11」と同様、省スペース性を最優先しつつ、軽いゲームをカジュアルに楽しみたい方に適したミニPCと言えるでしょう。
CPUにはハイクラスモデルにも搭載される「Core i7-14700F」、グラフィックボードにはWQHDでも満足に遊べる「Radeon RX 7800 XT 16GB」を搭載したモデル。モンハンワイルズをしっかりと楽しみ切りたい方におすすめです。

CPUには「Ryzen 7 5700X」、グラフィックスにはベーシックな「Radeon RX 7600 8GB」を搭載したモデル。
ゲーマーにはうれしい1TB SSD搭載で、色々なPCゲームを遊ぶ方でも安心!価格も約18万円と、はじめてのゲーミングPCにおすすめの一台です。

PC本体とゲームに必要な周辺機器を合わせた計5点セットのモデル。周辺機器を揃えるとなると安くてもPC本体の他に2~3万円程度が追加でかかりますが、それらが全部いっぺんに揃います!
CPUには「Core i5-14400F」、グラフィックスには新世代GPU「GeForce RTX 5060 Ti 16GB」を搭載。最新の3Dゲームも十分に遊べるおすすめの一台です。