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なにかと便利で生活に欠かせない無線LANですが「PCゲームで遊ぶなら無線はやめたほうがいい」という話を聞いたことはありませんか?
特にオンライン要素のあるゲームでは有線の方が絶対に良いというような風潮が昔からあります。
今回はそんなPCゲームにおける有線・無線の問題について解説していきます。

ゲームPCラボ管理人
KUL
当時ハマっていたMMOが好きすぎてそのまま運営会社に就職、その後ゲーム内イベントの企画やデバッグ・GMなどを担当していました。今は業界から離れてしまったもののゲーム好きなのはずっと変わらず。
社会人になりたての頃に何もわからないまま購入したゲーミングPCで失敗…。最近周囲でゲーミングPCを検討する人が増えてきたこともあり、自分と同じ失敗をしてほしくないという思いからこの「ゲームPCラボ」を立ち上げました。
CPUには高価格帯モデルにも搭載される「Core i7-14700F」、GPUには最新の3Dゲームも十二分に遊べる「RTX 4060 Ti 8GB」を搭載。20万円を切るモデルながらメモリ32GB、1TB SSDもしっかり搭載した高コスパモデルです。

FPSや格ゲーなどの対人ゲームではNG
FPSや格闘ゲームなどの1フレーム単位での判断が必要になるゲームにおいては、無線はやめておいたほうが無難です。
敵にエイムを合わせる瞬間、フレーム単位での入力が必要なコンボ……技量の差で勝負が付くならまだしもシステム環境の差で負けることになるのはなるべく避けたいところ。
基本的に対人ゲームは有線で遊んでいるプレイヤーの方が多数派です。そんな中であえて無線環境を選ぶのは、敵と対面する前から不要なハンデを背負うようなものです。勝率を上げたい、もっとうまくなりたいと考えている方は、まず無線環境から脱するということも次のステージへ踏み出す一歩になります。

昔と比べると電波干渉なども起こりにくくなっている印象はありますが、それでもまだ有線の安定感には敵いません。
MMORPGは協力・対人コンテンツ以外ならOK
MMORPGやオープンワールド系のゲームであれば、基本的には無線LANでもOK!
FPSや格闘ゲームとは異なり、他プレイヤーとの画面の同期にそこまでの厳密性は求められないため、最低限自分がプレイしていて不快でない通信速度を確保できていれば大きな問題はないかと思います。
ただ、他のプレイヤーとの対人コンテンツや協力コンテンツに力を入れたいなら話は変わります。その場合は有線にしておいた方が無難です。詳しくは後ほど解説しますが、通信状態に問題があると他のプレイヤーにも悪影響をもたらすことがあるため、コンテンツ攻略の妨げとなってしまう可能性があります。

特にタイミングを合わせる必要があるコンテンツや時間制限のあるコンテンツにおいて攻略に支障が出てくることがあります。
基本的にソロプレイや1人プレイ専用ゲームなら無線でもOK
オンラインゲームでもソロプレイで遊ぶ場合や、そもそも1人で遊ぶタイプのゲームも無線LANで問題ありません。
ソロプレイの場合、先ほども説明した通り最低限ゲームが進行できる程度の通信速度が確保されていれば支障はありません。また、1人プレイ専用の場合はそもそもインストールさえしてしまえば通信環境の良し悪しは問われないゲームも多いです。

極端な話、プレイできれば速度の遅いフリーWi-Fiでも問題ないということになります。セキュリティ面でどうなのかはいったん置いておいて…
その他のゲームはどれくらい「同期」が必要なのかによる
その他のゲームについては「同期」の頻度にもよります。
たとえばcivilizationシリーズのようなシミュレーションの場合、FPSのように瞬間の判断が求められるわけではないため、多少の同期ズレや遅延が発生しても大きな問題になることは少ないように思います。こういったゲームであれば無線LANでも支障はありません。
基本的には「同期」ズレによって問題が起こるかどうかと、何かしらのフレーム単位での反応が必要になるかどうかが、無線か有線かの分かれ目となります。

PCゲームを有線で遊ぶか無線で遊ぶかという話になると、ほとんどの人が「有線の方が良い」という回答をするかと思います。
特に競技シーンで活躍するプロや、長年オンラインゲームを遊んでいるゲーマーであるほど、無線よりも有線の方が良いという感覚を強く持っている印象があります。そう考えるようになった理由にはどのようなものがあるのでしょうか。
私が実際に見聞きしたり、実際にこうだと感じているものは主に下記の3点です。
- ラグが生じやすいため一瞬の判断が重要なゲームには向いていない
- 電波状況が悪いと他のプレイヤーにも悪影響を及ぼすことがある
- 昔ながらの「無線は遅い」という固定概念がある
字面そのままの内容ではありますが、もう少し詳しく触れていきましょう。
ラグが生じやすいため一瞬の判断が重要なゲームには向いていない
無線通信は、間接的にデータのやりとりを行う以上、有線通信と比べて遅延が発生しやすい仕組みとなっています。
厳密に言うと、「本来の無線通信」は遅延が発生しにくい仕組みです。ただ、それはあくまでも他に何も干渉するものがないという環境に限った話で、現実的には周囲にある他の機械から発せられる電波が障害となり、いくらかの遅延が発生します。

特に大きな障害になるのが同じ2.4GHz帯の周波数を使用している電子レンジや他のBluetooth機器など。こういったものはルーターからなるべく離れた位置に置きましょう。

一般的なゲームならそこまで気にならない遅延でも、一瞬の判断が必要になるFPSや格ゲーにとってはそれが命取りになることも。上を目指すゲーマーであればあるほど、プロのように一瞬のタイミングを重視していればいるほど、この不意の遅延やラグはなるべく避けたくなってくるものです。
電波状況が悪いと他のプレイヤーにも悪影響を及ぼすことがある
通信のラグや遅延は、自分だけならまだしも他のプレイヤーにも影響を及ぼすことがあります。
特に戦況がめまぐるしく変わるような対人ゲームの場合、回線が遅いプレイヤーが含まれていると画面がうまく同期できなくなってしまうことがあります。
また、他にも「他のキャラが急にワープする」「撃った弾がすりぬける」などの同期ズレによる問題や、「回線が遅いプレイヤーに合わせて待ち時間が発生する」などの読み込みの遅延が起こることがあります。

協力プレイのコンテンツで1人だけ準備完了が遅かったりする場面に遭遇したことはありませんか? もしかするとその人も無線の調子が悪かったのかも…
昔ながらの「無線は遅い」という固定観念
特に昔からPCゲームを遊んでいる方の中には「無線は有線よりも通信速度が遅い」と言う方もいますが、これに関しては昔ながらの固定観念によるものかと思っています。
実際のところ、ここ数年で無線通信はだいぶ速くなっており、「無線だから遅い」という指摘は徐々に的が外れたものとなってきています。特にいまは家庭に引き込んでいる回線本体の速度さえ速ければ、無線で飛ばしても有線と遜色ない速度が出るケースも珍しくありません。
ここからは無線LANでゲームを遊ぶ際に注意すべきことを解説していきます。
2.4GHz帯ではなく5GHz帯の周波数を使う
複数帯域に対応しているルーターの場合は5GHz帯の周波数を使うようにしましょう。
電子レンジや他のBluetooth機器は一般的に2.4GHzの帯域を使用しているため、これだけで電波の干渉を大きく減らすことが可能です。
対応しているルーターを使っている場合は、ネットワークの選択画面で5GHzに対応した回線を選択するだけで使用することができます。回線名を示す英数字のあとに「-5G」などが付いているケースが多いため、それを目印にするとよいでしょう。

イメージとしては下の画像のような感じ。これまでルーターを何台も変えてきましたが、だいたい何かしらの文字で判別しやすくなっています。

5GHz帯は障害物に弱いためルーターの設置環境に注意
一方で、5GHzは「障害物・遮蔽物に弱い」という欠点もあるため、ルーターの設置環境によっては2.4GHzのままの方が良いケースも。
同じ部屋にルーター本体を置いている場合は支障のないことが多いですが、特に本体を別の部屋や別の階に置いて家中をカバーしているような場合には、5GHzでは十分な通信速度を得られないことがあるため注意が必要です。
中継機を設置して目的の部屋まで電波を持ってくるという手もありますが、これはあくまでも応急処置のため、ゲーム用途としては根本的な問題解決にならないこともあります。

2.4GHzでは電波が干渉してしまう、かといって5GHzもうまく届かないという方は有線で繋ぐ手段を考えた方が早いかも…
通信速度が遅いときにすぐにルーターのせいにしない
無線LANの速度が遅いとルーターの性能を疑いがちですが、すぐにルーターのせいにしないように注意が必要です。
よほど古いルーターであれば話は別ですが、まずルーターよりも先に「家に入ってきている回線が弱い」という可能性を先に潰しておくべきです。
もしかすると「ゲーミングルーターを導入したら速度が速くなった」「遅延がなくなった」という話を聞いたことがあるかもしれません。たしかに、そのケースの場合はルーターがボトルネックとなって通信速度が遅くなっていたのだと思います。
ただ、そのケースを再現しようと真似してそのまま導入すると、大きな肩透かしをくらってしまう可能性があります。

これは本当に重要で、いくら高いゲーミングルーターを導入しても、「Wi-Fi 6」対応で最大9Gbpsに対応できるモデルでも、仮にもともとの回線が30Mbpsしか出ていなければ30Mbpsしか出ません。
まずは無線ではなく、有線でも同様に速度の問題が生じているかを確認するようにしましょう。有線で繋いでみて明らかに無線よりも速度が出ているようなら、無線通信自体に問題があると分かります。
ゲーミングルーターを買うかどうかはそれから考えても遅くないのではないでしょうか
今回はPCゲームにおける有線接続と無線接続の違いについて触れてみました。
結局のところ有線の方が遅延も少なく安定感もあるため、有線環境が問題なく構築できる方はなるべく有線にすることをおすすめします。
一方で、無線はそれだけでPC周りのコードが1本減ることになるため、コードレスですっきりとしたデスク周りを目指す方には非常に魅力的な環境ではあります。YouTubeで見るようなキレイなデスク環境に憧れがある方にとって、無線はなかなか捨てがたい選択肢なのも確か…。
もし無線環境を構築したい場合はぜひ今回の記事で触れた注意事項も参考にしていただければと思います。
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